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TOP / 取組2:イノベーション創出 / オンライン診療を用いたWell-Care Visitsの推進と今後の展開~子どもたちの未来を育む取組~

 岡山大学長期ビジョン2050「地域と地球の未来を共創し、世界の革新に寄与する研究大学」の実現のため、J-PEAKS事業では大学の内から外なる場へWell-being社会を実現する取り組みを進めています。今回は、「小児心身医療科のオンライン診療とその展開」についてご紹介します。

小児を取り巻く変化

小児医療の現場では疾病構造が大きく変化し、心理社会的な問題を背景とした相談が増えています。例えば、令和5年時点で児童生徒1,000人当たりの不登校児童生徒数は38.6人で、その初期には身体の不調を訴えることも多く、小児科での対応が必要となります。医学の進歩により慢性疾患を抱えながら成長する子どもも増えており、医療や福祉、教育など何らかの支援を必要とするchildren with special health care needs (CSHCN)の割合は約15~20%と推測されます。

オンライン診療の可能性

心理社会的な問題を抱えた子どもとその家族の治療には、時間がかかることもしばしばです。また、専門外来が少なく、待機期間が長いという問題もあり、必要な治療を提供することが難しいという現状がありました。この問題を解決するため、オンライン診療の利用が推進されています。

小児心身医療科では、令和6年からオンライン診療を開始しています。相談中に情緒不安定になった場合にサポートできるよう、医療機関内で面接を実施する体制を構築しています。

Well-Care Visitsとは

WHOは令和6年にWell-Care Visits(定期的な健康診査や親子への指導)に関するガイダンスを発表しています。定期的な健康の評価は子どものQOLを改善し、Well-beingを促進します。小児心身医療科では、我が国でこれを推進するため「こどもたちのためのWell-Care Visitsマニュアル」作成に参加しました(注)。これは、バイオサイコソーシャルな側面から定期的な診察と保健指導を提供する医療者向けのマニュアルです。これをもとにオンライン問診票システムを構築し、その実用化を目指しています。

(注:こども家庭科学研究班「身体的・精神的・社会的(biopsychosocial)に乳幼児・学童・思春期の健やかな成長・発達をポピュレーションアプローチで切れ目なく支援するための社会実装化研究」班)

今後の展開

オンライン問診票システムには、 Well-Care Visits関連以外にも心身症や摂食障害などの診療に役立つ内容を搭載しています。今後これを利用して、広く診療を行うことを計画しています。 

 ①慢性疾患のお子さんのWell-beingを促進するため、定期的な健康相談を開始しています。

 ②学校健診を利用できない不登校や引きこもりのお子さんに対して利用が可能です。

 現在、岡山大学病院での利用だけでなく、岡山県新見市内の「思春期こどものこころの相談」でも活用されています。

①は前方視的に18歳まで経過を見守る長期的な介入となります。よってその効果はすぐに明らかになりません。しかし、だからこそ息長く継続したいと考えています。

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